診療科
内分泌・代謝科

持続血糖モニター(CGM :continuous glucose monitoring)

一日を通じて血糖はどのように変動しているのでしょうか。

それはHbA1cから推測できるでしょうか?・・・残念ですが、HbA1cは現時点までの2か月ほどの血糖の平均値を示すもので、血糖が推移した範囲について知ることはできません。HbA1cが低くなくても、低血糖が自覚症状なく生じていること(無自覚性低血糖)もあり得るし、HbA1cが安定しても、思いがけない高血糖になっていることもあるでしょう。

血糖の変動を知る方法はあるのでしょうか?

間質液のグルコース濃度は、毛細血管の血糖値に相関し、70〜270mg/dlくらいの範囲では静脈血で測定した血糖値とよく相関するとされています。このことを利用して、数日間の血糖を連続的に知ることができます。それが持続血糖モニター(CGM)です。

具体的には、小さく柔軟な電極(センサー)のついた針を腹部に刺し、小さなレコーダを接続したまま数日間留置します。その間、通常の生活をしたまま、(入浴も可能です。)一日4回簡易血糖測定をしていただきます。(12時間以上あけないようご注意ください。)レコーダーにはグルコース濃度の変動が連続的に記録され、測定していただいた血糖値によって較正されて、数日間の血糖をグラフで見ることができます。

たびたび低血糖になる、明け方に悪夢をみて汗をかく、妙にHbA1cが低くなっている、など

  • 血糖があるか、ありそうで確認をしたい場合
  • 血糖のコントロールが改善せず、日々の血糖変動の傾向を把握して治療を見直したい場合

などに役立つ検査です。

レコーダーを装着している数日間については、上記の通り、一日4回簡易血糖測定をしていただくこと(12時間以上あけない)と、生活記録:

  • 食事(時刻と、内容・特に炭水化物量については注意して記入していただきたい)
  • 血糖降下薬やインスリンの実施(実際の量と時刻)
  • 運動(時刻と内容)

:をログ(生活記録表)に記入していただくことが必要です。


血糖の変動を実際にみて、低血糖を減らす方法・コントロールを改善する方法について考えてみませんか?


検査の費用は1割負担の方で約1500円(3割負担の方で約4500円)かかります。

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