診療科
婦人科
診療体制表(一覧)

診療内容

2011年4月常勤医師着任に伴い、外来診療だけでなく2011年6月より婦人科良性疾患に対する入院手術を開始しました。子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症を対象に腹腔鏡手術を中心におこなっていますが、身長、体重、その他の条件次第では開腹術を選択する場合もあります。近年、頻度が高い子宮下垂、子宮脱に関してはリング挿入で対応していますが、程度により膣式手術も実施しています。なおメッシュを使用した術式は当院でおこなっていません。


おしらせ

  • 2017年4月より常勤医1名(女性医師)が赴任します。それに伴い、閉鎖していた木曜日の外来が2017年4月6日よ り再開されます。また外来担当も一部変更しますので、詳細は外来担当表をご参照ください。
  • これまでは半年後の予約を外来受診の際に発券していましたが、初めての予約がなかなか取れない、臨時受診がしにくいという要望もあり、2016年2月より3か月後までの予約発券としています。(コルポスコピー外来、術後患者さんはこれまで通りの対応になっています。)
  • 婦人科外来は原則予約制となっております。しかし、緊急の場合は対応する方針のため、予約している時間にそわないこともあります。ご理解ください。
  • 当院は2015年4月1日から「一般社団法人 日本産科婦人科内視鏡学会」の認定研修施設に認定されました。学会の規則に従って、安全な腹腔鏡下手術に努めています。

当院の手術対象疾患

子宮筋腫

平滑筋からなる良性腫瘍です。一般的には5cm以上のサイズが手術対象となりますが、粘膜下筋腫など発生している場所により、小さいサイズでも手術対象の場合があります。また過多月経、月経困難症など症状が強い場合も手術対象となることがあります。サイズが大きい場合は、偽閉経療法を先行してから腹腔鏡手術をおこなうこともありますが、開腹手術を選択する場合もあります。


2014年4月:
FDA(米食品医薬品局)より腹腔鏡下子宮筋腫核出術の際に用いる「モルセレーター」に関する発表がありました。核出した筋腫をポートより体外へ回収するため、体内で細長く切り出す作業に対する勧告ですが、対象が筋腫ではなく肉腫であった場合は、体腔内にそれを播種させる危険性が大きいというものです。日本産科婦人科内視鏡学会でも対応が提示されていますが、当院は、この手術を施行する場合、全例に対して核磁気共鳴画像(MRI)診断をおこない、臨床診断の精度向上に努めています。しかし、筋腫の変性が強い場合、肉腫を疑う場合は開腹術の選択、もしくは筋腫核出術ではなく、最初から子宮摘出術を推奨する場合もあります。それゆえ、個別ごとのケースで対応させていただきますことをご了承下さい。

日本産科婦人科内視鏡学会のホームページもご参照下さい。


卵巣嚢腫

皮様嚢腫と卵巣チョコレート嚢腫が卵巣嚢腫の代表格となります。一般的に5cm以上の卵巣嚢腫が手術対象となります。

皮様嚢腫は別名、奇形腫とも言われ、多彩な形態を呈します。毛髪、脂肪、歯牙が含まれていることが多く、そのほとんどが良性疾患ですが、2%程度で悪性転化していることがあります。また約20%の可能性で反対側の卵巣へ将来的に発症することもあります。

卵巣チョコレート嚢腫は子宮内膜症の一つで、卵巣に異所性内膜組織が存在することで発生します。古い血液(月経血)が卵巣嚢腫内に貯留すると、まるでチョコレートの様に見えることから名前が由来しています。これが破裂して腹腔内に漏出すると激しい痛みを生じます。また炎症により腹腔内癒着が誘発され、不妊症の一因にもなります。そのほとんどが良性ですが、0.7-1.0%の頻度で明細胞癌という卵巣癌が併発していることもあり、サイズのみで経過観察するのは危険です。形態、腫瘍マーカーも考慮して総合的に方針を決定していきます。


その他にも卵巣嚢腫にはさらさらした液体が充満した漿液性嚢腫、どろどろした粘液の粘液性嚢腫もあり、さまざま様相を呈します。超音波検査のみではなく核磁気共鳴画像(MRI)診断も併用して診断していきます。


子宮腺筋症

子宮内膜症の一つで異所性内膜組織が子宮筋層内に存在する病態のことです。月経困難症を引き起こすことが多く、日常生活に支障が生じることがあります。手術対象はサイズ、症状の程度によりますが、閉経に近い年齢の場合は、薬による偽閉経療法も適応になります。また子宮内膜症は近年、保険適応の低容量ピルも販売されたことにより、手術回避することが条件付きで可能になりました。その他、術後のケア(再発防止)に用いられることもあります。(原則としてタバコ吸わない方が対象となります)


腹腔鏡手術を受ける場合の日程

初診時

内診、超音波検査、癌検査をおこないます。手術適応の場合は、手術をうけるかどうか家族も含めて考えていただきます。


2回目以降の外来

手術の場合は日程を決定し、術前検査(採血、心電図、レントゲン)、MRI撮影をおこないます。その結果で、手術可能な状態か判断され、入院手続きに入ります。なお麻酔は全身麻酔でおこない、当院では麻酔科医師に依頼しています。


入院

土曜日のAM10:00に入院していただきます。入院後に再度診察をおこない、その後、ご家族含めて手術説明会をおこないます。説明会に参加していただいたご家族の方は手術当日にも来院していただきます。


手術当日

手術は月曜日におこないます。AM9:45に手術室へ入室となります。術後に、ご家族へ手術内容を含めた説明会をおこないます。


術後4日目

金曜日の朝に退院診察をおこなって退院となります。

腹腔鏡手術は入院から退院まで7日間を予定していますが、状況により前後いたします。退院後は術後1ヶ月検診のために金曜日の外来に受診していただきます。 その後の診察は個々の症例により異なりますが、子宮、卵巣を温存する場合は、基本的に半年ごとの診察を継続いたします。


専門外来の開設(コルポスコピー外来)

常勤医師着任に伴い、外来診療も一部拡充されました。従来から、子宮癌検診(頚部、体部)を実施していますが、子宮頚部細胞診で異常が指摘された場合は、水曜日の午後に新たに開設された専門外来:コルポスコピー外来にて精密検査をおこなうことが可能となりました。コルポスコピーという拡大鏡を用いて子宮頚部の異常組織に対して狙い生検をおこなうことで病態を確認します。子宮頚部高度異形成から、上皮内癌までは円錐切除術の適応となります。そのため、当院では火曜日の午後に円錐切除術を実施しています。

なお外来でおこなう日帰り手術のため、基本的に入院の必要はありません。しかし、未経産婦、高齢者といった外来で実施するには危険な場合は入院しておこなっています。その場合は前日入院となりますので、2泊3日を予定しています。
コルポスコピー外来は完全予約制です。


なお当院では進行癌(子宮、卵巣)に関しては申し訳ありませんが、手術、化学療法、放射線療法といった集約治療が可能な高次医療機関へご紹介しています。


コルポスコピー外来枠の変更

水曜日の午後以外にも、受診者数の増加と、常勤医の増員に伴い、2015年8月以降から金曜日の午後にも同外来を開設しておりますが、LEEP切除後の方のみ対象となっております。


液状処理細胞診の導入のお知らせ

2013年2月よりコルポスコピー外来における細胞診の方法が、綿棒などで採取した細胞をプレパラートに塗抹して作製していた従来の標本作製から、液状処理して細胞を回収する細胞診の方法に変更となりました。


利点

  • 従来の細胞診では採取された細胞の20-30%ほどしかプレパラート(ガラス板)に転写出来ませんが、液状処理細胞診では理論上ほぼ全ての細胞が回収できます。
  • 上皮細胞以外に採取される白血球、赤血球が適度に排除出来き、吸着ポリマーを使用することで観察すべき上皮細胞を沈殿させて集めることが可能です。これにより見やすい標本が作製できます。

以上によりスクリーニングの効率、診断精度を向上させることが可能となりました。 なお、当院では液状処理細胞診の中のTACAS法を採用しています。


  • 費用のこともあり、一般外来では従来の細胞診方法を用いています。
  • 当院の検査システムの関係で、2015年4月一杯で終了となります。システム再構築次第、再開する予定ですが、現時点では未定です。コルポスコピー外来でおこなう細胞診は従来型で対応していきます。


円錐切除術:
loop electrosurgical excision procedure(LEEP)を受ける場合

まずは外来で手術が可能かどうか判断するため、採血をさせていただきます。外来手術可能の場合は日程を決定します。外来手術は火曜日の午後におこなっています。(閉経前であれば、月経直後に日程を調整します)火曜日PM2:00までに外来へ来院していただきます。

その際は、昼食は摂らずに、また飲水は水のみにしていただきます。そして必ず付き添いの方と来院をお願いします。基本的には局所麻酔(キシロカイン)でおこないます。

手術時間は15分程度で終了しますが、出血の程度により前後します。

術後は30分ほど経過観察をおこない、状態を確認します。問題ないことを確認後、帰宅します。なお、円錐切除術を受ける方には詳細な手引きを手術説明時にお渡ししています。


Human papilloma virus(HPV)ワクチンに関して

2012年1月より子宮頚癌の原因とされるHPVに対してワクチン接種を婦人科外来でも開始します。HPVの大部分は性交渉で感染しますが、そのほとんどは免疫により消失します。しかし10%ほどが持続感染をおこし、HPVのDNAが細胞核に取り込まれ異形成に変化していきます。当院は、100種類ほどあるHPVのうち、6型、11型、16型、18型に対応したワクチンの『ガーダシル』を採用しています。しかし、ワクチン接種したので癌検診を受けなくとも良いという訳ではありません。ワクチン接種後も定期的な癌検診を受診するようにお願いします。

ワクチン接種のためには一度、稲葉外来に受診していただきます。受診後すぐに接種するのではなく、説明と同意を得たのち、コルポスコピー外来の枠で別日より接種を開始します。ワクチンの効果を持続するために3回の接種が必要です。(初回、2ヶ月後、6ヶ月後)


外来担当

外来担当は一覧表をご覧下さい。

午後は専門外来となっています。そのため、まずは一般外来の午前中に受診をお願いします。他院からのご紹介状がある場合は直接専門外来に受診していただくこともあります。なお入院&外来手術の場合は、水・金曜日の稲葉外来に受診をお願いします。お手数掛けますが、よろしくお願いします。



診療実績

手術件数

 

2011年
(6月~)

2012年

2013年

2014年

2015年

2016年

~2017年10月まで

腹式子宮摘出術

2件 1件 3件 0件 5件 1件 1件
膣式子宮摘出術 2件 0件 1件 0件 0件 0件 0件
腹腔鏡下手術 23件 57件 54件 54件 64件 64件 69件
  TLH 8件 25件 28件 24件 35件 32件 37件

27件

58件

58件

54件

69件

65件

70件

近年は手術件数の増大に対応するため、卵巣に関しての腹腔鏡下手術は火曜日におこなっています。奇数週の火曜日午後が手術日になっています。その場合は月曜日に入院し、手術4日目の土曜日に退院を予定しています。
**TLH:Total laparoscopic hysterectomy

外来手術

 

2011年
(6月~)

2012年

2013年

2014年

2015年

2016年

~2017年10月まで

LEEP切除術

6件 7件 6件 8件 6件 9件 6件

スタッフ紹介

婦人科部長 稲葉 不知之

出身大学
  • 獨協医科大学
資格認定
  • 医学博士
  • 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医
  • 日本産科婦人科学会認定専門医・指導医
婦人科医員 深津 優子

出身大学
  • 埼玉医科大学
資格認定
  • 日本産科婦人科学会認定専門医

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